「庫」
湯梨浜町旭、なかむら呉服店さんのお隣に古着屋さん「庫」があります。
湯梨浜まちづくりのすぐ近くに、こんな素敵なお店があるなんてびっくり!
目の前には東郷湖と湖畔公園。まちの景観を壊さぬようひっそりと馴染んだ店舗に入ると、店主のこだわりが詰まった、おしゃれな世界。
店主の磯江美咲さんが一つ一つセレクトしたアメリカやヨーロッパのヴィンテージを中心にかっこかわいい古着や小物が並んでいます。店名「庫」の意味は、美咲さんにとっての「宝箱」。奇跡的に出会った空き店舗をご主人の協力のもとリノベーションし、大好きな古着に囲まれて、お客様と触れ合える、まさに宝庫。閉店後は車庫にかわる、いろんな意味のある庫です。
ご来店されるお客様は20~30代が中心。中にはファッションショー並みに一通り試着される方もあるとか。価格は、地域に合わせた設定で都会のヴィンテージと比べると3分の一ほど。一枚一枚ピックしてコーディネートを考えながら仕入れた、愛着ある洋服を、決して安売りをしたくはないけれど一枚でも多く買っていただきたい。利益はほとんどないけれど、自分のセレクトした洋服で一人でも多くの方におしゃれを楽しんでほしい。そんな深い愛を込めた品ぞろえと価格です。
昨今、お手軽なファストファッションが流行し、いつでも安くファッションを楽しめる時代になりましたが、一方でアパレル業界が地球環境に与える負荷の大きさが課題とされています。大量の廃棄衣料が砂漠に積み上げられる国もあり、衣服ロスは、食品ロスに続き世界2位の環境汚染産業。大量に消費し、使い捨てるファッションではなく、受け継いでいくファッションを目指したい美咲さん。無地の古着に手作りのシルクスクリーンでプリントしオリジナルTシャツの製作も進めているそうです。
この日の美咲さんは100年前のフランスのワンピースをお召しになり、細やかな作りの美しさを教えてくださいました。100年も前にこんなかわいいワンピースが存在し、今なお受け継がれているなんて素敵ですね。
流行り廃りのない、サステナブルなファッションの課題を新たに知ることができました。